車両型ロボット2(W2)

車両型ロボット2

概要
PC-100からIOボードを通して有線制御するロボットです。 2個のモーターでタイヤを回すことによって走行します。 向きを変えられる超音波距離計と、走行距離計が付いています。 超音波距離計でスキャンすることにより、作成したレーダーチャートを 解釈して地図を作り、走行する実験をしました。


要目
寸法 15cmくらい
重量(本体) 300gくらい
電源 単3ニッカド電池 * 2/走行用
5 V / 6 A スイッチングレギュレーター
モーター マブチRE-140 * 2/走行用
ステッピングモーター(センサー回転用)
外界センサー 超音波距離計
内界センサー 走行距離計

開発環境
NEC PC-100/N100ベーシック
1988年当時、中古で買える16bitのパソコンの中では、かなり安い部類でした。 本体とモニターで8〜9万円位だった気がします。メインメモリがおかしい様で、 ふと気づくとフリーズしていました。自分で修理するつもりでいろいろと調べましたが、 修理ができるまでの知識が揃った頃には、修理の意味が無くなっていました。 (金銭面や新型パソコンの性能の面で)

実験項目/製作の目的
超音波距離計によるレーダーチャートからランドマークを検出する。 検出結果と、予め与えた地図とのマッチングによって屋内での ナビゲーションを行う。
想定していたのは大きな病院のような建物で、ロボット用の特別な ランドマーク無しで、部屋から部屋へ移動することを目標にしていました。

ソフトウェア
このロボットはベーシックでプログラムしたので、コーディングの上では あまり明確に見えないのですが、階層構造をイメージしています。 (オーソドックスなロボットプログラミングの考え方ですね、 いわゆる”教科書どうり”と言うやつでしょうか?) 以下に簡単な例を示します。

レベル1(行動の計画)
・障害物を回避する経路の計算。
・地図の作成


レベル2(一連の動作)
・180度の超音波距離計のスキャン
・X,Y方向の相対距離入力による移動


レベル3(プリミティブな動作)
・超音波距離計の読み取り
・タイヤを一定の角度回転させる

機構部
2個のモーターで2個のタイヤを駆動します。それぞれの軸には スリットの入った円盤が取り付けられています。 このスリットを、透過型フォトインタラプタで読み取ります。

フレームは、2mm厚のベニア板でできています。フレームの材料費は 50円ほどでした。

制御回路
2個のモーターをON/OFF、正転・逆転させるための4個のディップリレー
走行距離計用(2個)、超音波距離計用(1個)の合計3個の8bitバイナリカウンタ
ステッピングモーター駆動用トランジスタ

外界センサー
超音波距離計(2000年現在でも売っている秋月のキットです)


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